<<戻る | P.1 > P.2 > P.3 > P.4 > P.5 | 次へ>>
[コピーレフトとオープンソース]マイクロソフトは、パソコンの台頭に合わせて成長してきた企業です。でも、それ以前からコンピュータに関わってきた人たちがいました。 主に大学の研究室でコンピュータを研究していた人たちです。 この人たちが、初期のハッカーになりました。 大学では、研究成果は無料で公開するのが基本です。論文を出版するからと言って、高額の閲覧料をとる研究者はいません。そんな事をしたら、自分の研究を誰も評価してくれないからです。 これは、プログラムも同じでした。研究で作成したプログラムは、誰でも自由に利用できたのです。コピーするのも改造するのも自由でした。ほとんどの場合、ソースコードも付属していました。そうでないと、もしもプログラムが動かなかった場合に修正できないからです。ただし、これはコンピュータを使う人がごく少数だった時代の話です(*1)。
でもパソコンの登場で、状況は一変しました。 マイクロソフトをはじめとする多くのソフトウェアメーカーが、パソコン用のプログラムを発売しました。 このとき著作権を主張してソースコードを守りつつ、バイナリーコードだけを商品化して大もうけしました。どのくらい大儲けしたかというと、ビル・ゲイツさんが世界一の大金持ちになった事は、皆さんご存じのとおり。
ハッカーの中には、これが気にくわない人がたくさんいました。ビル・ゲイツが大金持ちになった事ではありません。プログラムを自由にコピーできない事、そしてソースコードを見れない事が、彼らの流儀に反したのです。コンピュータが世の中に広まることは、彼らにとってもウレシイ事ですが、
ここに、リチャード・ストールマンというハッカーが登場します。
リチャードさんは考えました。 そこでリチャードさんは、こんな作戦を思いつきました。
プログラムを作ったら、ソースコードを公開するつまり改造版のソースコードも、同じように改造配布が自由で、「ただし改造したソースコードは、同じようにするコト!」という条件を付けるのです。だから、この改造版の改造版も、同じ条件を付けなくてはいけません。それがずーっと続くのです。 この作戦を、著作権(CopyRight:コピーライト)をもじって、コピーレフト(CopyLeft)と名付けました。Right(右)とLeft(左)をかけてるんですナ。(*3・*7)。 でも、リチャードさんは大まじめです。 これをGNUプロジェクトと名付けて、実際にこういうソフトをいくつも作り、それを支援する団体を結成しました。また、コピーレフトの定義を弁護士に読んでもらい、ちゃんとした法律文書にして、GNU パブリックライセンスとして公開しました(*4)。このライセンスは、GPLと呼ばれています。
こんな作戦がうまく行くんでしょうか。
例えば、Linux(リナックス)というプログラムがあります。
さらに、Linuxの開発の特徴は、インターネットを最大限に活用する事にありました。
本当を言うと、「コピーレフトすること」=「オープンソース」ではありません。 オープンソースのライセンスについては、もうひとつの解説で詳しく取り上げています。
「オープンソースって何だろう」http://oooug.jp/start/open/open.html |
<<戻る | P.1 > P.2 > P.3 > P.4 > P.5 | 次へ>>
|
脚注 *1:そのころは、大学の研究所や大企業にしかコンピュータはありませんでした。 このあたりの話については、次の図書を参考にしています *2:Googleでイメージ検索すると、彼の写真を見ることができます。 ただし似てるのは、ヘアスタイルだけかもしれません *3:「コピーレフトって何?」 *4:「GNUプロジェクトの考え方」 リチャード・ストールマン(Richard M. Stallman) インタビュー *5: リーナス・トーバルズ(Linus Torvalds) インタビュー 参考図書:「それが僕には楽しかったから」 (Amazon.comへのリンク *6:オープンソースの開発手法については、次の解説が詳しい *7:ユーザー会のマーケMLでのレビューに際し、樋口さんから『個人的には、leftはleaveの過去分詞でもあるので、著作権を保持している(Public Domainではない)と言う意味もかけているという点の方が、右・左よりもシャレてると解釈してきましたが・・・考え過ぎかもしれない・・・』というコメントを頂きました。 |